恋 理~renri~



それから30分ほどで、展示会会場に到着した。



慣例的に、午前中は空いているとはいえ。


広い会場さえ、既に人で埋め尽くされていた。




大和さんは受付へと向かったので、私は受付の隅で待っている。



ただ受付を済ませているだけなのに。


そんな仕草まで、格好良く見えるなんて。



やっぱり私は、おかしい・・・?



ところが何気なく、受付嬢に視線を向けると。


明らかに紅潮した顔で、彼に対応していて。



・・・ここでも女性を、虜にしているし。



どうやら私は、フツーなのかもしれない。




大抵の女性は、あのルックスでやられるみたい――




そんな彼の隣に立つのは、私でよかったの?




パートナーとしても、見劣りする私が隣にいれば・・・



恥をかかせてしまいそうで、急に不安になってくる。