さっきまで茶化していたかと思えば。
突然、真剣な表情になってしまう・・・
入れ替わりの早さには、私は到底ついて行けない。
彼のギャップに、胸の鼓動だけが早くなっていた。
すると・・・・
「“東大卒”なんて武器じゃん?
真咲はもっと、自分に自信持て!」
そう言って、運転中なのに頭をポンと撫でてくれた。
「っ・・・」
そんなことをされたのが、初めてで。
“自信持て”なんて、初めて言われて。
嬉しさと、恥ずかしさが込み上げてくる。
それに・・・・
彼の大きな手が、以前の感触を思い起こさせるから。
私のドキドキは、もう止まらない――
「・・っ、ありがとうございます」
お礼を言うのが、私の精一杯だった。

