恋 理~renri~



待ち合わせの時間が近づくにつれて。


緊張は、ピークに達していた。



不安が不安を呼んで、緊張はさらに増していく。


そんな経験が乏しい私は、パニック状態。


こんな心臓の速さに、身体が持つのか心配だよ。




だけれど・・・・


アレコレ考えていても、何も始まらない!



川崎さんは“仕事のパートナー”として、誘っただけ!



そうよ…、これは『仕事』なんだから!



既に、泉のアドバイスはどこ吹く風。



結論を出した事で、すっかり肩の力が下りた。



何事も“気楽”が一番と、考えているほどだ。






そんな私の目の前に、一台の高級車が止まった。



バタンッ――

静かな音を立てて、車のドアが閉められる。




私を一変させた、川崎さんが現れた・・・