咲からの突然の報告に、私は驚きを隠せなかった。

ハルも、咲の顔を静かに見つめている。


「あれから荒れちゃってさ。この街フラフラしてたら、助けてくれた人がいて。不良なんだけど、すっごくいい人なの。今、会ってきた帰りなんだ。」


私は、彼女の腕を掴みながら言った。


「ごめんね、あたしのせいで…。でも、お願いだから学校はちゃんと行って!」


必死に説得する私を見て、彼女は優しく笑って言った。


「うん。彼氏にも同じこと言われて、叱られたよ。大丈夫。月曜からちゃんと行く。」


彼女のその言葉に、ホッと胸を撫で下ろす。

すると、私たちの目の前に高級車が停まった。