「お化け屋敷で、桃とバスが一緒って、話したじゃん?」


私は、レンの目を見ながら頷いた。


「俺さ、偶然桃と同じバスに乗り合わせて、桃に一目惚れしたんだ。その日から、桃と同じバスに乗れるようにかなり頑張ったんだぜ!おかげで遅刻魔だった俺が、超いい子ちゃんになっちゃったし!」


そう言って、レンは笑った。

今度は、ちょっと照れくさそうな笑顔。

私も照れくさくなって、レンと同じ顔で笑った。


「そしたらさ、今日あそこの入り口に桃が立ってるんだもん!俺、びっくりしすぎて心臓抜けたよ!」


心臓抜けた、なんて言うレンが可笑しくて、私は更に顔を崩して笑った。