「ハルが気になる?」


レンはそう言って、笑った。

その顔は笑っていたが、どこか儚げで…。


私は何と答えていいのか分からず、そのまま黙ってしまった。


たくさんの遊園地の乗り物の後ろで、沈みゆく夕日が立ち止まる。

それは、見るものをすべてオレンジ色に染め上げた。


「最後にあれ乗って、帰ろっか!」


そう言って、彼が指差した先には、大きく聳え立つ観覧車があった。

私は、申し訳ない気持ちでいっぱいのまま、頷いた。