私は動揺を隠すことが出来ずに、思わず顔を上げた。

いつもの笑みを浮かべながら、彼女は笑っていた。


「桃のおかげでハルとも近づけたし、桃もレンくんと仲良くなったみたいだし!ほんとにありがとね!」

「う、うん…」


私は、咲の飲みかけのアイスティーに視線を落とす。


咲の目を見ることが出来なかった。

目を見たら、気持ちを見透かされそうで怖かった。


料理が運ばれてきた頃に、ハルは戻ってきた。