私の前に差し出された、マゼンダピンクが鮮やかな携帯電話。 可愛いハートのデコレーションシールが、キラキラと輝く。 「お願い!桃、協力して!」 私の顔の前で両手を合わせる彼女は、中学時代の親友。 「いや、別にいいけど…。さすがにケータイ渡しちゃったら、咲も困るでしょ。」 私は、差し出された携帯電話を両手に持ち、彼女に向ける。 「いいの!私ケータイ3台持ちしてるから、全然平気!」 彼女はそう言って、再び私に携帯を押し付けた。 家が大金持ちのせいか、彼女はよくとんでもないことを言い出す。