【お前が連れてくる子、どんな子か楽しみだわ】 咲は、私に気付く様子もなく、画面のスクロールを続ける。 彼女は、ハルに貰った言葉をたくさん持っている。 私はまだ、何ひとつ持ってはいない。 だけれど、私にはじめて触れてくれたハルのその言葉。 それが、死ぬほど嬉しかった。