誘導員のお兄さんに誘導されて、私とレンはゴンドラへ乗り込んだ。 ドアが閉められ、私たちを乗せたゴンドラは、どんどん地上を離れていく。 今日乗った乗り物たちが、星のように輝いて、景色になる。 「きれい………」 聖なる夜。 光の景色を見つめながら、私は覚悟を決めた。 そして、言葉を出しかけた、そのとき。 「桃」 レンが、信じられない言葉を口にした。