「ちょ、近すぎ!」 レンは咄嗟に私から顔を離して、赤面する。 「え?何で?どうしたの?」 私は面白がって、さらに顔を近づける。 「なんつーか、その…。なんか、今日桃すっげー可愛いからさ。ちゃんと見れない……」 レンのその言葉に、今度は私が赤面する。 「レ、レンだって!今日すっごいオシャレだよ!そんな照れないでよぉ……」 「……照れて悪いかよ?」 きゅん。 今、胸からそんな音がした。 レンと私は、顔を見合わせて笑った。