それだけ書くと、私は迷うことなく送信ボタンを押した。



「………っく……ひっく……」



携帯を握り締めながら、私はその場に泣き崩れた。



咲を追って、ネオン街で襲われたとき、ハルが助けに来てくれた。


思いつきの私の行動に怒りながらも、『怖かっただろ?』って私を抱きしめてくれた。



その夜、ハルに言われた『好き』がまだ耳の奥に残ってる。


キスも、抱きしめられた感触も、本当は全部覚えてる。





好きだったよ。


ハル。


好きだった。




本当に。