「なぁ…。」
暗闇の中で、ハルがぽつりと言葉を放った。
「俺が送ったメール、見た?」
その問いかけに、胸がちくりと痛む。
自分がしてきたことを、ハルに伝える。
「最後の方は…全部見る前に消しちゃった。ごめん。」
「そっか…。」
弱々しいハルの声に、胸の痛みは増す。
「何か大事なこと書いてたの?」
「うん。でも、もういいよ。」
それが何か気になったけれども、問い詰める権利も、私にはない。
「……分かった。」
私は、素直にハルの言葉を飲み込んだ。
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