何ヶ月も前に封印したはずの気持ち。 もう決して味わうはずのなかった気持ち。 その気持ちが、たった一夜で蘇ろうとしていた。 時間をかけて貯蓄してきたレンへの想いが、音を立てて崩れる。 屈託のないレンの笑顔が脳裏に焼きついて離れない。 私は、なんてひどい女。 自分を責め立て、私の心はボロボロだった。 壁に身を寄せ、布団の中で体を丸める。 すると、後ろからふわりと温かいものに包まれた。