私が泣き止んだころ、彼は体を離した。 それだけのことで、私はどうしようもなく不安になった。 もっと、ハルの温もりが欲しい。 ハルは空になったふたつのマグカップを流しに運んでから、テーブルを部屋の隅に寄せた。 「もう寝ろよ。場所ないから、俺もここで寝るけどいい?桃はベッドな。」 彼はそう言って、ベッドを指差した。 そして、ベッドの下の床に布団をひきはじめる。 「え、いいよ。私、床で寝る」 「ばか。男が女にそんなことさせられないだろ」 どうしよう。 私、ハルにドキドキしている。