イラつきながら、家に着いた徳幸は、一目散にシャワーを浴びた。


いつも見ているテレビも、ちっとも笑うことができず、

「なんて格好なの!早く服を着なさい!」

そんな母親から逃げるように、部屋へと向かう。


服を着て、ベッドに腰掛け携帯を見ると、メールが入っているのに気がついた。


開いたら、それは波多野からだった。


『さっきは、バタバタしちゃってm(__)m。今日はホントありがとうでした!りっちゃんも楽しんでましたよ(^_-)感謝です(^^)v』


このメールを、どう解釈したら良いのか、徳幸は考える。


さっき、茜の前で波多野は、徳幸について、散々否定をしていた。


「俺は何を否定されたんだ?」


確かに、彼氏ではないし
ダブルデートでもない。


茜の態度はムカついたが、波多野はちっとも悪くない。


波多野を無視するのは、すじ違いだ。


慌てて返信ボタンを押した。


『今度は、ボーリングとかにしようぜ!』


何気なく、次を約束するような文面を送信した。


『茜ちゃんが羨ましがってたよ。』


聞きたくも無い名前に、徳幸は、こう返信した。


『波多野と彼女の間には何かあるの?』