文化祭明けの学校は、
まだ祭り気分が抜けずと言った感じで、
それをきっかけに、生徒それぞれが、調子良く声を掛け合うようになったと思える、そんな中
「トクちゃん!」
徳幸も、歩み寄ってくる波多野に、心踊らされていた。
そんな気持ちが悟られぬよう、
「おう。」
座ったまま返事してみせたが、
徳幸の一つ前の席の椅子へ、
横に座り顔だけ向けては、ニコリと頬笑みかける波多野に、
「なに?」
頬の筋肉が、緩まずにはいられなかった。
「うん。このあいだは…ありがとうね!」
「ん?」
「トクちゃんがメンバーのことを気に掛けてくれてるのがすごくわかった。」
(メンバー?あの時は、波多野のことでムキになってたんだけど…)
「茜ちゃんのことまで気にしてもらっちゃって…」
(それは、あの娘が波多野のポジションに入ってきたからで、)
「やっぱり、あたし達ずっと一緒にいるから、それが当たり前になっちゃっててね…本当は、それじゃいけないのかも。誰も前に進んでないって言うかさ。」
「?(どーゆーこと?)」
「でもトクちゃんが新しい風を運んでくれて、ちょっと良い感じだよ、今!」
「!」
「うん。なんか、そんな気がするんだ、あたし。」
波多野の言ってる意味は分からなかったが、
悪い事ではないことは感じとれた徳幸だった。
まだ祭り気分が抜けずと言った感じで、
それをきっかけに、生徒それぞれが、調子良く声を掛け合うようになったと思える、そんな中
「トクちゃん!」
徳幸も、歩み寄ってくる波多野に、心踊らされていた。
そんな気持ちが悟られぬよう、
「おう。」
座ったまま返事してみせたが、
徳幸の一つ前の席の椅子へ、
横に座り顔だけ向けては、ニコリと頬笑みかける波多野に、
「なに?」
頬の筋肉が、緩まずにはいられなかった。
「うん。このあいだは…ありがとうね!」
「ん?」
「トクちゃんがメンバーのことを気に掛けてくれてるのがすごくわかった。」
(メンバー?あの時は、波多野のことでムキになってたんだけど…)
「茜ちゃんのことまで気にしてもらっちゃって…」
(それは、あの娘が波多野のポジションに入ってきたからで、)
「やっぱり、あたし達ずっと一緒にいるから、それが当たり前になっちゃっててね…本当は、それじゃいけないのかも。誰も前に進んでないって言うかさ。」
「?(どーゆーこと?)」
「でもトクちゃんが新しい風を運んでくれて、ちょっと良い感じだよ、今!」
「!」
「うん。なんか、そんな気がするんだ、あたし。」
波多野の言ってる意味は分からなかったが、
悪い事ではないことは感じとれた徳幸だった。


