「あー、腹減んね?」

「うん。減った。」

「では…決めますか?」

「うっし。」

……

「ジャンケンポン!!」

「イエーイ!」

「マジかよ〜!」


徳幸が、食料買い出し係に決まった。


その時、

「あたしも行ってあげる!」

と、波多野が言う。


「え。」


内心、戸惑う徳幸だったが、

人の好意を無駄にしてはバチが当たると言う、
祖母の教えに従うことにした。


「で、あたしはそのまま帰ります。お疲れ!」

「うっす。お疲れ!」

「あ、光一!明日も練習だよ!音楽室…楽しみだね!」

「うるせ!早く行け!」

「じゃあね!」


そして、波多野の言葉に甘え、
徳幸と波多野の二人は、
防音室から出て行った。