「失礼な!」
(でも、もうアレは知ってんだよなぁ……っと、イケね!変なこと考えてるって思われると面倒臭せーや!気を付けないと…)
ただでさえ、
夏のせいで解放的なカップル達に“目のやり場にも困る”そんな状況の中、
“平常心でいなければ”と、
自分に言い聞かせれば、するほど、
変に意識してしまって困る。
二人で花火が見上げられる、そんな程度のスペースが見つかれば、
あとは、ただただ、
花火が打ち上がるまでの時間を、
スナックでもつまみながら、
どーでも良い話でつないで、なんとか費やすしかなかった。
陽が沈み、辺りが、だいぶ暗くなってきた頃。
「家に、何時に帰れば良い?」
「9時台には帰らないと…」
「じゃあ、ある程度見たら、早めに引き上げよ。スゲー混むから!」
「うん。ごめんね。」
「イイよ別に!花火はさ、生の音が醍醐味だと思わね?それが聴こえてれば良いんだよ!それに、歩きながら見るのも、角度が違って良いかもよ!」
「…ありがと。」
「うん。」
そして、
一筋の光が、上へ上へと伸びていった…
打ち上げられた花火が、
大空に、大輪の花を咲かせると、
一瞬にして、辺り一面が明るくなり、
まわりから歓声があがった。
そして、その歓声よりも大きな、
少し遅れてやってくる、
“ドーンッ”という音を、
体中で受けとめた。
(でも、もうアレは知ってんだよなぁ……っと、イケね!変なこと考えてるって思われると面倒臭せーや!気を付けないと…)
ただでさえ、
夏のせいで解放的なカップル達に“目のやり場にも困る”そんな状況の中、
“平常心でいなければ”と、
自分に言い聞かせれば、するほど、
変に意識してしまって困る。
二人で花火が見上げられる、そんな程度のスペースが見つかれば、
あとは、ただただ、
花火が打ち上がるまでの時間を、
スナックでもつまみながら、
どーでも良い話でつないで、なんとか費やすしかなかった。
陽が沈み、辺りが、だいぶ暗くなってきた頃。
「家に、何時に帰れば良い?」
「9時台には帰らないと…」
「じゃあ、ある程度見たら、早めに引き上げよ。スゲー混むから!」
「うん。ごめんね。」
「イイよ別に!花火はさ、生の音が醍醐味だと思わね?それが聴こえてれば良いんだよ!それに、歩きながら見るのも、角度が違って良いかもよ!」
「…ありがと。」
「うん。」
そして、
一筋の光が、上へ上へと伸びていった…
打ち上げられた花火が、
大空に、大輪の花を咲かせると、
一瞬にして、辺り一面が明るくなり、
まわりから歓声があがった。
そして、その歓声よりも大きな、
少し遅れてやってくる、
“ドーンッ”という音を、
体中で受けとめた。


