僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2

さすがに、今から場所取りをして待ってるには、
それほどトークに自信が無い徳幸。


「時間、まだあるから…どうする、どっか店でも入る?」

「あ、うん。」


そこでも、考えることは、皆、同じで、
店内は、既に満席状態。


二人は、飲み物をテイクアウトして、
人混みにそって、ゆっくりと歩いた。


「凄い人数だね。」

「横浜の花火の方が凄いじゃん。人も数も。」

「うん。でも数なら横須賀が一万発だったかな?」

「こっちの倍だなぁ。」

「毎年帰って来てるの?」

「別にここ、俺の地元ってワケじゃないよ!」

「同じよーなもんでしょ?」

「ま、去年は、友達ん家の屋上から見たんだけどさぁ。」

「今日、ホントは約束してたんじゃない?」

「ん。でも、こーゆー方が、花火見に来ましたって感じじゃん。」

「ごめんね。」

「なんで謝んの?俺が誘ったんだし。」

「…」

「こ、この人達ってさ、(なんか、いつもと違うなぁ…調子が狂うじゃんか。)ずっとこーして、時間つぶし続けるのかなぁ?干物だよなぁ。」

「あは、ひどい。」

「言っとくけど今、俺達も、絶好の日干し場所探してんだよ。」

「なーんか、思ってたのと違かったなぁ…和な感じなのかと思ってた。」

「…案外、世間を知らないんだなぁ。」