僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2

次の日…


朝から晴天のその日は、
風もほど良く、
花火を打ち上げるにも、
観賞するにも、
絶好の日取りとなった。


ただでさえ、混雑するこの日に、
来るのが初めだと言う、
茜のことを迎えに、
徳幸は、駅へと向かっていた。


早めの行動を心がけるなど、
考えることは誰もが同じ。


すでに駅は混雑しており、

徳幸は、ケータイを片手に、改札口の正面に立って待っていた。


すると、メールが入り、

『ひとつ前の駅をでました!』

それを読んだ徳幸は、
改札の近くに歩み寄った。

なんとなくソワソワとしながら…



改札から、大勢の人があふれでてくると、
キョロキョロと辺りを見渡してみる徳幸。


そして、最後の方で、
やっと、その存在を見つけた。


茜も徳幸に気がつき、
安心したように微笑んだ。

その瞬間、

徳幸の鼓動が、“ドキン!”と、反応し、

ソレが、

変に意識をしてしまう、原因となった。


ただ、花火を見るだけといっても、
こうして、二人で歩いていると、

(やっぱり、これってデートなのかな?)

そんなことを考えてしまう徳幸だった。