僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2

「どーゆー意味?!」


兄妹喧嘩がはじまり、

「ホラそこぉ!口じゃなくて手ぇ動かせよぉ。」

と、光一が仲に入る。


それを見て神戸は言った。

「男版、波多野だなぁ。」


その瞬間、
徳幸の目は碧人を映していた。

が、

屁理屈ばかり言っていた口を、急に閉ざし、
もくもくと片付け始める、
そんな碧人を見るのは、なんとなく居た堪れず、
徳幸は、掃除機のスイッチを入れた。



だいぶ綺麗になり、
各々が楽器をいじりはじめた。


「よーし!では、あたしは戻ります!」

と、掃除機を片付けながら茜が言った。


「あ!ありがとなー!」

「もう、汚さないでよ!」

そう言って、立ち上がった時、

「持つよ。」


徳幸は掃除機を奪い取った。


「ありがと。」

「やっさし〜、トク。」


神戸の冷やかしなど無視して、
ドアを開け、二人は出ていった。



掃除機を置くと、

「何か飲み物持っていく?」と、

茜は徳幸を、リビングへと招き入れた。