「では、お先に〜!」

「お邪魔しましたぁ。」


波多野と律子は帰って行った。


いつもの顔と、友達の彼女でも、
今まで居た女の子がいなくなると、
華が無くなると言うか、淋しくなった感じがする。


「光ちゃん、光ちゃん!追いかけないで良いの?」

神戸が光一をからかう。


「うるせっつーの。」


そして、ダラダラと片付けはじめた。



その帰り道、律子が言った。


「小出の妹って大胆だね。」

「そうだね。ハッキリしてるからね。」

「あれはさ、香織に対抗してるんじゃないの?」

「対抗って?」

「香織と木村君が仲良いから。」

「なにそれ?」

「またまたぁ。そう見えたって!」

「そんなんじゃないよぉ。」

「…それにしても、木村は否定しなかったね。」

「だって、あんな皆の前じゃ否定なんて出来ないでしょ。」

「ふーん。…ちょっとショックって感じ?」

「もう、だからなんでぇ。」

「焦ってるとか?」

「ナイ!…でも…」

「でも?!」

「なーんか、最近…恋したくなっちゃったなぁ…あたしも。」

「そうだそうだぁ!」

「よし!がんばろ!」