【短】砂の城




『何……の用ですか。氷見先輩』



あたしをここまで連れてきたのは氷見先輩だった



『安心して。雪乃はきてないから。ただ、話を聞いてくれないか?』



あたしは抵抗しても無駄だと悟り、おとなしく話を聞くことにした



『つか、手紙か……悪いけど、読んで』


渡された二枚の手紙を読んで


あたしは涙が流れた