「それに、剣の腕がたつ代わりランシェ様はバ……いえ、頭があまりよろしくないですよっ」
「今バカって……」
「まだ言ってませんよ!」
「リン……」
「あぁ、えっと……申し訳ございません!」
「いいよ。ホントのことだしね」
「それが一番キツいですよ! シューゴ様」
こう言ってリンと笑い合う。
こんな何気ない日常が僕は大好きで、いつまでも続くんだって……願いたかった。
それは、いつものように僕とリンが他国についての本を読んでいたときだった。
「リン。あなたにお客様」
ノックと共に現れた母上が僕の隣にいたリンにこう告げた。
「えっ? 奥様、どういった……」
一介の侍女への来客なんてそうそうあるものじゃない。
不思議そうに首を傾げるリン。
僕も気になる。
わざわざリンを訪ねて城まで来たっていう相手が。
「詳しくは聞いてないけど……門で待ってるみたい」
それを聞いたリンの表情は何故か強張り、僕の心には不安が湧き上がる。
あんな険しいリンの表情、見たことがない。
「シューゴ様、奥様。少し失礼致しますっ」
僕らに一礼したリンが足早に部屋から出ていった。
なんだろう……この言いしれぬ不安は……。
「……シューゴ。お行儀悪い」
「今バカって……」
「まだ言ってませんよ!」
「リン……」
「あぁ、えっと……申し訳ございません!」
「いいよ。ホントのことだしね」
「それが一番キツいですよ! シューゴ様」
こう言ってリンと笑い合う。
こんな何気ない日常が僕は大好きで、いつまでも続くんだって……願いたかった。
それは、いつものように僕とリンが他国についての本を読んでいたときだった。
「リン。あなたにお客様」
ノックと共に現れた母上が僕の隣にいたリンにこう告げた。
「えっ? 奥様、どういった……」
一介の侍女への来客なんてそうそうあるものじゃない。
不思議そうに首を傾げるリン。
僕も気になる。
わざわざリンを訪ねて城まで来たっていう相手が。
「詳しくは聞いてないけど……門で待ってるみたい」
それを聞いたリンの表情は何故か強張り、僕の心には不安が湧き上がる。
あんな険しいリンの表情、見たことがない。
「シューゴ様、奥様。少し失礼致しますっ」
僕らに一礼したリンが足早に部屋から出ていった。
なんだろう……この言いしれぬ不安は……。
「……シューゴ。お行儀悪い」

