『natural source』(naturally番外編)

「何をお聞きになりたいんですか?」



白々しく尋ねてみる。
しかし、こんなことで誤魔化されるわけもなく……、


「あぁ? んなの決まってんだろ。なんで麻薬師がお嬢様~なんて気持ち悪い呼ばれ方してたんだってことだろがっ」


いや、わかってたけど……。
言いにくそうな話題に触れる人の態度じゃないでしょ。これ。

まぁ、いいわ。
元々、同情してもらうつもりもないし。


「さっきの貴族はわたしの父の元部下だったからです」

「へぇ。それじゃあお嬢様って呼ぶわな……でも」

「でも?」

「そんだけじゃねぇだろ? おまえの反応、尋常じゃなかったし」

「……アイツが先頭に立って、父がいた地位を奪ったからです」


すっかり落ちぶれてくたばってるって思ったのに……。
こう続けようとして、慌てて飲み込んだ。

他人にあまり、自分の汚い感情なんて見られたくない。


「父親は?」

「自殺しました。後を追うように母は病死。弟とわたしは孤児院送りです」


あくまでも平然と語ってる……つもりだった。
ランシェ様がわたしの頭を撫でたりしなかったら……。


「……何のつもり? 同情、ですか?」


ランシェ様は何も言わない。