杉浦くんの手に、力が少し入ったのがわかった。 「だから何ですか?付き合ってないんでしょ?」 付き合ってはないけど… 「先輩は俺に惚れるので、問題ありません。」 あ… あり得ない… 一体どこまでゴーイングマイウェイな男なんだろう。 私は呆れて何も言えなかった。 「先輩。」 固まってる私に、 「…んっ…」 キスをして、囁いた。 「俺を見るようになる魔法。」 ヤツのキスは嫌なのに… どこか甘い。 私は服の袖で思い切り唇を拭いた。