銀のしずくふるふる 金のしずくふるふる

「なんで?」

俺はなんとうなく痛みの残る頭に手をやりながら、きく。

「わかんない。わたしの隣で座ってたのが、突然たちあがって、なにか叫んで、次のっ瞬間には、ばたって倒れてて」

桜井はまるでそれがいまさっき起こったことのように、泣きながらいう。

「なにそれ、超かっこう悪いじゃん」

「たしかにあんまり格好よくはないな」

佐藤が笑って、みんなも、ははは、と力なくつきあった。

「で、ここに運ばれたんだ?」

「そう」

「で、眠り続けてた?」

「そうだ」

「それでいま起きたわけ?」

「そのとおり」

「どこか痛いところはほんとうにないのか?」

親父がまた同じことをきく。

俺はない、と答える。

そして、イヨマンテ、どうなった?とつづける。

舞はどうして東京に帰ったのか? とたたみかける。