いつも美羽のいる木に登って街の景色を見てみる。


オレらの学校は平地より少し高いとこにあって、教室や木から見る景色は結構綺麗だったりする。


いい眺めだなぁ~

なんて思ってるオレの下から聞こえたのは




「梨斗?」




不思議そうにオレを呼ぶ美羽の声だった。




「ぁ……」




なにか気の聞いたことを言えるわけでもなく、作り笑いを美羽に向ける。


そしてやっぱり不思議そうな顔をしながら木に登ってくる。


の、登ってくんの?(汗)


え、え、ちょ、ま、ど、どうしよ……


ひょいっと軽々オレの横にくる美羽。


え、あのさ。


おんなじ木の枝に乗ったら……



“バキッ”



そうそうこんな嫌~な音たててさ。




「きゃ……っ」




落ちると思うんだけど?(汗)


音で現すと


バキバキドスッッ!


って感じ。




「ってぇ~…」


「ぃったぁ…」




下にいたなら助けられても同じいるとこにいたら助けられなくて、

なんとか美羽の頭を自分の方に寄せて頭打たないようにするので精一杯だった。



他の枝に引っかけたりしてあちこちに擦り傷がある。


痛ェ……。


しかもケツ打ったし。


ケツって打つと結構痛ェんだよなぁ。


まぁあとは腕とか足とか痛ェとかないし、一先ず大丈夫かな。


って!!