「アンタの心の中駄々漏れだよ。

あたしだっていつもサボってるわけじゃないの。

いいから早く教科書貸して」


「あ、うん」




自分のロッカーから数学の教科書を出して、美羽たちのところに戻る。


その時美羽と大和が何かを話してて、

それがあまりにも楽しそうに見えてオレは思わずイライラして。


2人の中を裂くように教科書を美羽に渡す。




「ん」


「ありがと。

次返しに来るわ。

またね、大和」




何故か大和にだけ またね って言ってオレのクラスから出ていく。


なんで大和にだけ言うわけ?


なんでオレには無いわけ?


ちょっと腹立つ。


その気持ちが相当顔に出てたのか




「んな拗ねるなよ?」




って言ってくる。


オレ顔に出すぎ?


美羽にも大和にも心の中読まれてるってどーゆーことだよ(汗)




それからその時間の授業も、次の放課のいつに美羽が教科書返しに来るかとか。


とにかく美羽のことだけずっと考えてた。