頬をぷぅーっとふくらませた梨季に
「どうしたの?」
って光輝が聞いてくる。
「梨季、光輝にぎゅってしてもらったことない。
なのに中野さんが先とかずるいっ」
「ずるいって……」
「だってずるいもん……」
ぷぅっと頬をふくらませてそっぽを向いた梨季の体がふわって何かに包まれる。
「こ、こここ光輝!!?」
「え? 違うの?
してほしいんじゃないの?」
「違くないけどっ
してほしかったけどっ」
いつの間にか梨季は光輝の腕の中に収まってる。
だって光輝はいつもされる方じゃん。
する方じゃないじゃん。
だから急に光輝が積極的になると梨季はびっくりするんだよっ!

