ずっと乾ききってた あたしの瞳は、潤った。 「梨…奈。あたしね…あたし…」 伝えたいのに、言葉が出てこない。 あの日のことを思い出すと、悲しさがこみ上げてきて。 もう目の前が暗くなるくらい。 「歩実、ゆっくりでいいから…全部言って??」 心が温かくなった。 冷え切った、傷がたくさんついた心が。 梨奈…本当にありがとう。