「由岐ちゃん、瞬くん、ご飯だよ」
ユサユサと体を揺らすと、由岐ちゃんの目から涙が零れた。
何度、こぼしたんだろう。
この子は罪悪感や、孤独感でいっぱいになるんだろう。
そんなに、背負わないでもいいのに――…
「あっすみません…」
先に起きたのは瞬くんだった。
「おい、由岐起きろ」
瞬くんが体を揺らすと由岐ちゃんはすぐに起きた。
「すっすみませんっ」
「いいよ。ご飯食べよ」
「「はい」」
リビングに行くと、2人は固まった。
あたしが名前を呼ぶと2人は動き出してちゃんと席についてご飯を食べた。
2人は本当に行儀がいい。
ご飯のときには極力話さないし、箸の持ち方も出来てるし、三角に食べている。
本当にこの2人の両親はいい親だったんだと思った。
2人とも食べ終わるとちゃんと食器を出している。
最初に由岐ちゃんが食べ終わって食器を出した。
食器を出したときに瞬くんが食べ終わり、2人とも何かを捜している。
「ん?どうしたの?」
「すみませんスポンジどこですか?」
「スポンジ!?」
将也が驚いた声を出した。
「スポンジならここ~」
「ありがと」
将也がスポンジを渡すと、最初に瞬くんが食器を笑って由岐ちゃんは密着するように引っ付いて見ていた。
瞬くんが洗い終わると次に由岐ちゃんが食器を洗った。
あたし達は珍しそうにその光景を見ていた。
2人は食器を洗い終わるとお辞儀をして2階に上がった。
「「「………。」」」
なんなんだろう。
この空気は…。
この重苦しい空気は、
この重苦しい空気を出しているのは紛れも無くあの2人で、この暗さは常人じゃなくて、2人の傷の深さが分かった。
………気がした。



