「バカねぇヒロシ君。だから『ブーツ』って名前なんじゃない」

「え、それはどーゆー事ですか?」

華は軽く目を閉じ、立てた右手の人差し指を左右に振りながらヒロシへ向かってやや諭すように、しかしハッキリとバカにした感じで話す。

「い~い?ロボットを履くなんて言う?ブーツだから履くなのよ。だからそれぐらい手軽なのを造れって言ってんのよ」

そろそろ華の目つきがヤバい

ドクターは二人に気付かれないようにそっと溜め息をつくとヒロシへ視線を送った。

「まあまあヒロシ君。ここは否定的にならず(余計な怪我をしない内に)試作機の設計に取り掛かろう」

「そうしましょうか」