ドクターとヒロシがラウンジから戻ると、開発室からローラーダッシュ試作機が消えていた。

代わりに紙切れが一枚

『ちょっとスーパーまで新作のモニタリングに行ってきます。

ちなみに今日の晩ご飯はゴロゴロ野菜のカレーの予定です。』

「華…」

「華さん…」

二人とも呆れてすぐには言葉がでない。

「まったくアイツは…試運転もマダなのに勝手に持ち出しおって…」

「本当ですよね。カレーの野菜は細切れに限ります」

「いや、そこは問題じゃない!」

すかさず入るツッコミ。しかし二人とも呆れてはいるが慌ててはいない。

「まあアイツなら、とりあえず大事はないか」

「そうですね。感想と晩ご飯を待ちましょう」

楽観的な二人だったが最初の使用者の感想は予想外な物だった。