「波留先パイ、ズルイですよぉ!格好良すぎじゃないですかぁ!!」

「そォかよ」


適当にあしらうと、伊織はますます膨れる。

ホント、イジメがいのあるヤツ。


「そう言えば、怪我はもういいのかよ」


不意に思い出したコトを聞くと、伊織は途端に瞳を輝かせ出した。

何を勘違いしてやがる、コイツは。


「先パイ!!わたしのコト心配してくれてるんですかぁ!!?」

「いや別に」


シュンと項垂れる伊織。

反応が一々面白い。

伊織は指同士を絡め、もてあそびながら小さく答える。


「……お風呂がしみて痛かったですけど……大丈夫です……」

「しみて痛くて、また泣いたのか」

「な、なんでわかるんですかぁ!?も、もしかして覗いてたり「するかよ、バカ」