本当はまだ曖昧な、この『キモチ』


どこか、自分で壁を作っていたのかも。 その壁を壊すの…… 結構苦労したんだからね。


でも、その壁を壊して分かったの。
いっくんがどうして今まで告白しなかったのか……


特別だから…… 大切だから。


今の関係を壊したくなかったの。


本当は、近付くのも怖い。
でも、離れるのはもっと怖い。


離れるくらいなら、近づきたい。 もっと、いっくんに近づきたい。


この関係を壊したら、もう元には戻れない…… あたしもいっくんもそれは分かっている。


だからこそ、あたしもいっくんも今は言わない。


なんだか…… すぐに崩れそうな気がする。



だけど、あたしだっていっくんへのキモチ分かっているんだよ?


そこまでバカじゃないんだから。


ねえ、いっくん。 いつか、いっくんのキモチも教えてくれる?


いっくんの口から、聞きたいな。


その時に、あたしのこのキモチ、伝えられたらいいな。