いっくんはあたしをちゃんと見ていたの?



提出物だって期限内には出している。


「進路希望調査はギリギリだったけどな」


宿題だって忘れずにやっている。


「朝、教室で頑張っているよな」


……… くっそー!
やらないよりやった方がマシじゃん。



テスト勉強だっていっくんよりは計画的に勉強を進めている。


「でも、結果は平均ギリギリ。
土日は毎回、俺に助けを求めてくる。

……… これでどこが“計画的”にだよ」


「~~~っっ。
いっくんのバカー!」


何でそんな意地悪ばっかり言うの?


チョー、信じらんない。


なんだかこの先、あたしがいっくんを『好き』になる事なんて無いような気がするんだけど。



「もう、いっくんなんて知らないっ!!」


プイッと、顔をいっくんから背けた。




「ワハハハッ!」


いっくんのムカつく位、大きな声が聞こえてきた。