リカちゃんは、あたしの左側にある窓に背中を預けた。
「優ちゃんたちは…… 置いてきた」
「置いてきたの? どうして」
「……… えーっと」
「前田くんと“ケンカ”したんでしょ?」
あっ…… 優ちゃんだ。 もう学校に着いたんだ。
陽太くんと楽しそうに話していたからちょっと時間が掛かるかと思ったんだけどな。
「全く…… たった数分で何二人は“ケンカ”しているのよ、朝から」
「だって…… いっくんが悪いんだもん」
あたしは悪くないもん。 それに……
「いっくんと“ケンカ”した訳じゃないし。
いっくんが変な事を言うから悪いんだもん」
『――― 忘れろ』
そう言わなくたっていいじゃん。
忘れろって言うくらいなら、あの日の事には触れないで、今まで通りに。
――― 幼なじみ。
この関係でいたかったよ。
「優ちゃんたちは…… 置いてきた」
「置いてきたの? どうして」
「……… えーっと」
「前田くんと“ケンカ”したんでしょ?」
あっ…… 優ちゃんだ。 もう学校に着いたんだ。
陽太くんと楽しそうに話していたからちょっと時間が掛かるかと思ったんだけどな。
「全く…… たった数分で何二人は“ケンカ”しているのよ、朝から」
「だって…… いっくんが悪いんだもん」
あたしは悪くないもん。 それに……
「いっくんと“ケンカ”した訳じゃないし。
いっくんが変な事を言うから悪いんだもん」
『――― 忘れろ』
そう言わなくたっていいじゃん。
忘れろって言うくらいなら、あの日の事には触れないで、今まで通りに。
――― 幼なじみ。
この関係でいたかったよ。