大丈夫かな?って思ったけど……


「クリスマスケーキ何にしようかな」


……… 案外楽しみにしているみたい。
よかった。



「いっくーん、寒い」


「我慢しろ」


「肉まんが食べたいね」


「我慢しろ」


ケチッ。
寒いんだから何か温かい物が欲しかったんだもん。


もうちょっと優しく言ってくれればいいのに。


……… 辞めよ、諦めて早く帰ろ。
あたしの前を歩くムカつく背中を追い掛けた。



「なあー、まお?」


「何? 温かい物なんて持っていないからね」


「誰もそんな事聞いてねーだろ」


あれ? いっくんも寒いから何か温かい物が欲しいのかと思ったんだけど……


違ったかな?


「俺、マジで行っていいのか?」


あぁ! そっちか。
理央ちゃんとの事を気にしているんだ。


「いいよ!
理央ちゃんも楽しみにしているみたいだから」