音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~

「好きになったらさ…… しょうがないじゃん」


「………」


「いっくんを理央ちゃんが好きになってもいいんだよ。
理央ちゃんがいっくんに“スキ”って気持ちを伝える事ってスゴいことだよ?

どっかの誰かさんと違ってね」


どっかの誰かさんは片想い真っ最中みたいだしね…… それに比べたら、理央ちゃんはちゃんと自分の気持ちを伝えたんだ。


だから……


「スキならまだ想い続けてもいいんじゃない?」


「えっ……」


無理して諦める必要って無いと思う。
自然と理央ちゃんの心からいっくんが想いでの人…… そうなる位まで、想い続けてもいいと思う。


時間は、必ず想い出の人にしてくれるから。



「だからね…… 無理しなくてもいいんだよ。
これからも、いっくんを好きな理央ちゃんでいて?」


「………」


一分一秒…… 規則的に流れる時間。
その中で、必ず理央ちゃんの心では必ず変化が訪れる。


まだ中学二年生。
この先、沢山の人に出会って恋をする。


その時に。


「笑って話せる時が来るよ」