それでもいいから…… 聞いて?


「違うなんて事が無いでしょ?
だってさ、よく考えてみてよ」


クルッと、回転式のイスを回してやっとあたしを見た。


「年下のあたしがまおちゃんの友達をスキになったんだよ?
ましてや、あの“樹くん”だよ? あたしを“身の程知らず”とでも言いたいんでしょ」


身の程知らずだなんて、思わない。
あたしは、理央ちゃんといっくんが付き合っても全然イケると思うもん。


いっくんが片想いしている相手が誰だか知らないけど…… そんな子より、全然理央ちゃんの方が素敵だ。



「“年下がデシャバルなっ!” そう言いたいの?」


「違う……」


そんな事、言わないで。
理央ちゃん自信で自分の価値を下げないで。


理央ちゃんは良い所が沢山あるから。



「誰を好きになってもいいんだよ」


「はい? “誰を好きになってもいい”

それがお姉ちゃんの友達でも?
……… 笑わせないでッ!」


「そうだよ。
あたしの友達だっていいんだよ」