…………。


なんなんだ、この妙に冷たい空気は。


朝、いつも通りにバス停に着いたら。



「優ちゃん、おはよっ」


「おはよ、行こ。
“桐谷”なんて、置いて」


……… なんだか、陽太くんに怒っているみたい。
朝から一切、陽太くんを見ようとしないんだもん。


で…… それが、今も続いている訳なんだけど。


「…………」


優ちゃんが全く喋らない。


いつもだったら話しかけてくれるのに。
助けを求めようと、後ろを歩くいっくんと陽太くんに視線を送ってみたけど。


二人とも、バカー。


いっくんは手を少し上げて、首を左右に振って。
陽太くんは顔の前で手を合わせる。


今の優ちゃんをあたしにどうしろ!って言うの。


こんな…… 鬼みたいな優ちゃん。


どうしたらいいのかさっぱりだよ。