――― 沢山の人と触れ合いたい。


そう思っているのは変わらない。



「まおちゃんはまだ悩んでいるんだね」


「うん……」


「まだ提出期限まで時間があるんだからゆっくり考えればいいんだよ」


そうだよね、まだ一週間はあるもんね。
色々考える時間はある。


「リカちゃん、ありがとう」


「どういたしまして」



リカちゃんは…… もしかして、あたしが来るまで勉強していたのかな?


数学の問題集がノートの間から顔を覗かせている。


あたし、邪魔しちゃった。


やっぱり先生になるんだから『国立』を狙っているんだ。
リカちゃんはもう準備を始めているんだ……


あたしも、今出来る事をやった方がいいよね?
どこを受けるか、何になるか。


そんな事はまだ決めていない。


でも、いざという時に焦らないようにあたしも勉強しよ。


「リカちゃん!
あたし、勉強を頑張る」


「う、うん。
なんだか…… よく分からないけど。

頑張ってね」


今は、あたしに出来る事をしよう!