「まあ、アイス溶けない内にさっさと食えっ」


アイス…… 忘れていたよ。


このアイスを食べ終わったら。
あたし、今思っていること言ってもいい?


いっくんは、あたしから離れていかない?
ずっと側にいてくれる?



「あー、ハズレだ」


「俺も……」


簡単にアタリは出ないか。 悔しいな。
棒についていたアイスも無くなってしまった。


いっくん…… 絶対、離れないでね?



「ねえ、あたしっていつまで学校に通っていいと思う?」


「はあ!? なに言ってんだ、急に…… 卒業するまで通うに決まってんだろうが」


あたしだって、通いたい。
あの学校で、あの教室で、あのメンバーで…… 卒業までいたいよ。


でも、難聴のあたしを良く思っていない人がいるのも確か。 なんせ、耳が聞こえないんだもん。


あたしの耳に合わせて授業が進んでいるわけじゃ無いけど…… やっぱり、あたしって目障りな存在かも。