苦手とする子がさっきから『障害者』『養護学校』って言っている。


こんな所で立ち聞きって……
あたし、メチャクチャ趣味悪い。


でも、さっきからザワザワ胸騒ぎがする。


まるで自分が言われているみたい……


でも、決定的な言葉は今のところまだ出ていない。


だからあたしだって決めつけるのはまだ早い。



「でもさ、木下さんが自分の通りにいたら1番前にならなくていいからいいじゃん」


……… やっぱりあたし?


「それはそうだけどさ。
入院とかってちょっと、大袈裟すぎじゃない?」


キューッと強く唇を噛み締めた。



知識の無い人にしてみたら、あの入院は大袈裟の様に映っていたんだ。


もしかして『メッセージカード』もみんなには負担だったのかな?


「もしかして、耳が聞こえないとかウソだったりして」


キャハハっと甲高い声が教室…… 2年生の階全体に響き渡った。