音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~

「ケーキ屋さんに寄って貰ってもいい?」


「了解」


今頃、理央ちゃんは羨ましがっているかな?
今度は連れてきてあげようかな?


「まお、体辛くないか?」


「全然、大丈夫だよ!」


今日は映画見て、お昼食べただけだから学校に行っている時より負担が少なく感じる。


それにこのレストランに入ってあたしたちもう1時間以上は経っているんだよ。


いくらなんでも、長居しすぎ。



「歩いてケーキ屋に行こうと思っているけど…… 歩けるか?」


「それくらい余裕だし」


ちょっと体が弱いからってバカにしないでよね。
あたしだって出来る事と出来ない事はあるけど、少し歩く位だ。


「それ程距離だって無いんだから大丈夫」


「そうだな」


いっくんがあたしを心配してくれているって…… なんとなく分かる。


もしあたしといっくんが逆の立場だったら……
そう考えると、あたしもいっくんと同じように心配しそう。