それは、土曜日の夜。


自分の部屋でゴロゴロしている時だった。


ピピピっと携帯が鳴った。


『明日は9時にまおの家に行くからそれまでに起きていろ。
出掛けられる準備しておけ』


…………。


なんなんだ、この端的なメールは!
もっと詳しく内容を書きなさいよ。
内容をっ!!


それに9時って……
起きれるかな?


明日はどこに行くのかな?
どうせ聞いたとしても『明日になればわかる』って言うはずだ。



「いっくんのバカッ」


ふんだ、意地悪なんだから。


って、どうしよう。
明日は何着ていこう……


出掛けられるような服は一着も持ってないよ~。


メールしてくるのが遅いんだよ。


こんな事していられない。


ベットからはね上がって、走り出した。


「ママー、明日着ていく服見立ててーー」


うわぁーん、何着ていこう。


もー、本当にいっくんのバカバカバカッ。