「優ちゃん……」


「はぁー」


大きなため息を吐き、ポツリ、ポツリ話し出した。



「あのメッセージカードをやろうって最初に言い出したのは前田くん。
でも、その案をみんなに言ったのはあたし。

どうしてだか分かる？」


「分からない」



いっくんが言い出した事なのに優ちゃんがやり始めた事になっているの？


いっくんはどうして黙っている必要があったの？


隠すことは無いと思うけど。



「前田くん、まおの事が心配だったみたい。

彼女でも無いまおが入院して“メッセージカード書こう”だなんて言ってみな？
回りから前田くんは色々聞かれたり、もしかしたらまおにも被害が行くかもしれないと思ったみたい。

そう言う事言ってもからかう人っているでしょ？

あたしが言う事によってまおへの体の負担を軽くしたみたい。


それにまおが入院したって分かってからずっと調べていたみたいだよ“難聴”について」