ただの病気だって、みんなは何も知らない。

だから障害者って言われたって傷つかない。
だってみんなの言った事は間違っているんだもん。



「まおちゃん、机の中みた?」


「あっ、これから」


カバンを横に掛けて机の中に手を入れてみた。


何だこの量……
想像以上に多いよ。


こんなに沢山あるけど…… どうしよう。


「陽太くーーん」


「まず授業のプリントとそれ以外ので別けていきな。
ほとんどがもう必要ないプリントばかりになるから」



プリント別け、頑張ろう。


回りの声なんか気にしていられない。
そんな事より今はこっちのプリントを片付けなきゃ。


「まおー、頑張っているじゃん」


「多すぎだよ」


どれから手を着けて分からないよ。


「まあ、頑張りなさい。
お昼に“紹介したい子”がいるから楽しみにしていなさい」


紹介したい子?
誰だろう、優ちゃんとどんな関係のある子なんだろう。